登場以来一定の支持を受け続け、今では確固とした市民権を得ているハイブリッドカーですが、そもそもどのような車なのでしょうか。「ハイブリッド」という言葉の意味とは?今回は、ハイブリッドカーの意味と仕組み、そして近年続々と登場する次世代車との違いについてご説明します。

ハイブリッドカーとは?

「ハイブリッド」の意味

最近では、ハイブリッドといえばハイブリッドカーを真っ先に思い浮かべる人も多いかもしれません。しかしハイブリッドは車の専門用語というわけではありません。元々は遺伝学で使われる言葉で、「雑種」という意味を持ちます。それが様々な分野で「2つの要素を組み合わせたもの」という意味で使われるようになり、ハイブリッドカーのシステムがまさにそれに近いものであったため、そのような名前がつけられることとなりました。

ハイブリッドカーの定義

ハイブリッドカーは、ハイブリッドという言葉が示すとおり、2つの要素を組み合わせた自動車です。基本的な定義としては、「複数の動力源を用いて走行する自動車」をハイブリッドカーと呼びます。日本語では複合動力車、英語では「Hybrid Vehicle(HV)」とも呼ばれます。定義上では、2つの動力源を持つ自動車であれば全てハイブリッドカーに該当するのですが、ガソリンエンジンと電気モーターの2を動力源とする自動車が主流となっているので、一般的にはハイブリッドカーといえばエンジンとモーターで走る自動車を指すことが多いです。

ハイブリッドカーの仕組み

「ガソリンエンジンと電気モーターで走行する」というのがハイブリッドカーの基本的な仕組みですが、どのようにエンジンとモーターを使うのかによって色々な種類があり、一般的には「シリーズ式」「パラレル式」「スプリット式」の3つのシステムがあります。

シリーズ式ハイブリッドカー

シリーズ式は、電気モーターだけで走行するタイプのハイブリッドカーです。バッテリーが不足した時にガソリンエンジンで発電し、バッテリーに電気を供給する仕組みになっています。エンジンは発電力に徹し、直接タイヤを動かすのは電気モーターになりますので、3つの方式の内、いわゆる電気自動車の仕組みに最も近いのがこのシリーズ式と言えるでしょう。